素ハ研セミナー: 日高 義将 (高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所)
- 発表者: 日高 義将 (高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所)
- 日時: 水 06/28 ハイブリッド: @E002, B301 + オンライン (Zoom)
- 題目: 対称性の自発的破れに関する最近の話題: 開放系から高次対称性まで
- Abstract: 連続対称性が自発的に破れると南部ゴールドストンモードと呼ばれるギャップを持たない励起が現れる.固体中の音波や強磁性体中のスピン波がそれに当たる.南部ゴールドストンの定理は,場の量子論において定式化され,物性系の様な非相対論系や,さらには,エネルギーや運動量が保存しない開放系にも拡張されている.また,最近では,渦糸やドメインウォールのような広がりを持った物体に対する対称性とその自発的破れを考えることで光も南部ゴールドストンモードとして理解できる事が明らかになった.本講演では,これらの自発的対称性の破れと南部ゴールドストンモードに関する発展を我々の最近の研究(1,2,3)を交えながら紹介する.
(1)“Counting Nambu-Goldstone modes of higher-form global symmetries,” Yoshimasa Hidaka, Yuji Hirono, Ryo Yokokura, 2007.15901 (hep-th).
(2) “Rainbow Nambu-Goldstone modes under a nonequilibrium steady flow,” Yuki Minami, Hiroyoshi Nakano, Yoshimasa Hidaka, Phys. Rev. Lett. 126 (2021) 14, 141601*,* 2009.10357 (cond-mat.stat-mech).
(3) “Spontaneous symmetry breaking and Nambu–Goldstone modes in open classical and quantum systems,” Yoshimasa Hidaka, Yuki Minam, PTEP 2020 (2020) 3, 033A01, 1907.08241 (hep-th).