研究紹介

両角卓也(TAKUYA MOROZUMI)〜
物質や質量の起源は何か?  
我々の存在の根源に関わる疑問を解明しようというのが、
私の研究テーマです。具体的なテーマは次のとうりです。

1)CP対称性の破れと物質の起源 
2)B 中間子稀崩壊現象による標準模型を超える理論の検証 
3)Chiral Weak Dynamics (K中間子崩壊の理論)

 素粒子の相互作用の中でクオークや電子、ニュートリノなどの質量を
決めている部分を湯川相互作用と呼んでいます。この相互作用は
素粒子の相互作用のうち12種類のクオークやレプトンの間で異なる値
をとり、いわば、いろんな物質の存在形態の個性を与えている部分です。
群論的に値が簡単には決まったりはせず、いろいろな対称性を破る起源
になっています。その一つがCP対称性の破れで、現在、我々の宇宙でなぜ
物質のほうが反物質より多いのかという疑問をとく鍵であると考えられています。
(CPの破れと物質の起源)

  私の研究テーマの一つはこのCP対称性の破れを、手がかりにして、
宇宙の物質反物質非対称性を説明する理論を特定することです。
また逆に、もっともらしいモデルを構築してどのような現象がおきるか
という研究もしています。そのために、モデルが予言する標準模型から
の小さいずれを探します。(B中間子稀崩壊)
 最近は、特にニュートリノのCPの破れのようにまだ測られていない
新しいCPの破れと物質、反物質非対称性の関係にも興味をもって
研究しています。(シーソー模型とレプトジェネシス)
 クオークに関係するCPの破れの現象の場合、最終的な理論値
と実験値を比較するには、K中間子やB中間子の束縛状態としての性質を調
べなければなりません。現在のところK-2PI崩壊やB-2PI崩壊を満足に計算する
理論的枠組みは完成していません。これを何とかするのも私の研究テーマ
の一つです。(Chiral Weak Dynamics)

代表論文
1) Morozumi, Lim, and Sanda,
Chiral Weak Dynamics (Physical Review Letters)
2) Branco, Morozumi, Nobre, Rebelo,
A bridge between CP violation of low energies and leptogenesis
(Nuclear Physics B)
3) Endoh, Kaneko, Kang, Morozumi, Tanimoto
CP violation of neutrino oscillation and leptogenesis
(Physical Review Letters)
4) Ali, Mannel, Morozumi,
Forward and Backward asymmetry for dilepton angular distribution of
b-s ll.(Physics Letters B)
5) Morozumi and So
Chiral Symmetry Breaking of Strong Coupling QED (Prog.Theor.Phys.)

戻る